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<<   作成日時 : 2006/08/09 20:14   >>

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夏休みが始まって以来、娘の日課は、朝宿題をやること。それから、ピアノの練習と一日のうち何かお手伝いをすること。その日課をこなすことを守らないと、その日はお友だちとも遊べないし、お出かけもしないし、最近買ったDSのゲームも出来ない。そういう約束で、夏休みは過ぎていった。その日も、彼女は朝の日課をこなすため、朝食のパンをたいらげた後、歯磨きを簡単に済ませると、自分の部屋へと上がっていった。娘が部屋へ上がっていったのを見届けて、私は早速に朝食の後片付けをして、食器を食器洗い乾燥機にかけて、リビングの掃除に取り掛かっていた。テーブルをずらして、ラグマットをひっぺ返すと、どうしてこんなにゴミが溜まるのだろうと、ラグマットからポロポロとこぼれるゴミを恨めしそうに眺めた。今日も、掃除機のゴハンは十分にあるようだった。


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 掃除機をかけはじめると、いつもは気にならなかった床のキズが妙に気になったりしてくる。そして、観葉植物の位置や、テレビの画面の埃が…と、次々に気なる箇所が出てきた。しまいには、窓の手垢が気になって、乾いた雑巾で手垢をこすっていた時だった。娘がリビングに戻ってきて、片隅に寄せられたクッションの上に座って、頬杖をついている。もう宿題が終わったのか、それにしてもピアノの音は聞こえてこなかった。掃除はまだ途中、娘がここで何かをしだしたら、片づけが中途半端になりそうな気がした。私が窓拭きを終えるのを待っていたのか、彼女は曰くありげに私の方を見ると、「ねぇ、おかあさん。」と声をかけてきた。「なぁに。」私は少し面倒くさそうに返事をした。窓を開けたそばから、噎せ返るような南風が入ってくる。「あのさ、ちょっとお話してもいい?」と、娘は話を始めた。
 娘の話はこうだった。昨日、学校のプールがあったので、近くに住む同級生のゆうちゃんと一緒に学校に行ったのだった。プールに行ったら、クラスで仲良しのなっちゃんとえみちゃんがいるのを見つけた。娘とゆうちゃんとなっちゃんとえみちゃんは、4人でプールを楽しんだ。プールが終わって、おやつを待ち遠しくなりながら、炎天の中を少女達は家路を急ぐことになった。校門を出ていつもの、娘とゆうちゃん、なっちゃん、えみちゃんとそれぞれの帰り道となる十字路にさしかかった。いつもなら、学校から決められたコースを帰らなければいけなかったが、夏休みと言うことで、うちでみんなで遊ぶことになり、とりあえず、みんなでなっちゃんちとえみちゃんちのお母さんに遊ぶことを伝えてから、うちへとみんなで一緒に帰ろうと言う事になったようだった。最初はうちから一番遠い、えみちゃんち、そして次はなっちゃんちに向かおうとしていた時だった。突然ゆうちゃんがむくれたかと思うと、何も言わずに、さっさと帰って行ってしまったのだった。その時は、どうしたんだろうねと、取り残された少女達はそのままにして、なっちゃんのお母さんに遊びの許しをもらってすぐに、うちへとやってきた。そこまで聞いて、昨日うちで遊ぶときのメンバーに、ゆうちゃんがいなかったことを私は思い出した。「それで、ゆうちゃんはどうして帰っちゃったのか、思い当たることはあるの?」と頬を伝う汗を、首にまいた手ぬぐいで拭う。娘は首をかしげている。私は質問の仕方をかえた。「昨日、ゆうちゃんは何をして遊びたいって言ってたの?」昨日の記憶をたどりながら、「ゆうちゃんは、お店屋さんごっこをしたいって言ってた。」と、娘は私の顔を見た。「じゃ、なっちゃんとえみちゃんは、何をして遊びたいって言ったの?」「うーんと、なっちゃんは、このまえ遊んだ、絵合わせの絵をかこうよって。えみちゃんは…、みんながしたい遊びにしようって。」娘は、なおも私を見た。「じゃ、あなたは何をして遊びたかったの?」「私も、えみちゃんとおなじ。みんながしたい遊びにしようって。それでね、お店屋さんの絵をかいて、それで絵あわせにするって、わたし、言ってみたの。そしたら、ゆうちゃん急にね、帰っちゃったの。」娘は言って、また首をかしげた。
 どうやら、娘は精一杯考えてみて言ったものの、友だちひとりには、その考えは不服だったらしいことが、私には容易に想像が出来た。そして、自分の意見を充分に受け入れてもらえなかったゆうちゃんの気持ちも、残されてしまった彼女達の気持ちも、そしてどちらの心にもあったであろう淋しさを、私は思った。
「もし、あなたがゆうちゃんの立場で、どうしてもしたい遊びなのに、他のお友達が言っている遊びもいっしょにするって言われたら、どういう気持ちがする?」娘は、一瞬ゆうちゃんのことを頭に思い描いたようだが、「でも、みんなが楽しい遊びなら、わたし、ぜんぜんだいじょうぶだよ。だって、みんなで遊ぶってきめてたんだもの。」と、予想していたとおりに彼女は答えた。私はまた、手拭いで汗を拭う。「ゆうちゃんからしたら、みんなが、ゆうちゃんのしたい遊びに大賛成してくれると思ったのに、そうじゃなかったから、ちょっと、淋しくなっちゃったのかもね。」「でも、なっちゃんも、お店屋さんの絵あわせでいいよって…。」娘は、少し困った顔をした。「そうねぇ。こまっちゃうよね。」娘の肩を持ちつつ、「ゆうちゃんの気持ちも、なっちゃんの気持ちもわかって言ったつもりなのにね。だから、みんなで楽しく遊ぶことを考えた。そして、ちょっとお友だちを淋しくさせちゃった。でも、ゆうちゃんに帰られちゃったみんなも淋しかったよねぇ。」私が、娘に言えることはそこまでだった。「うん…。」母親から言われたことが、解かったのか解からないのか、娘は頬杖をほどくと潔く立ち上がる。「ピアノ、まだ練習してないでしょ。その間に、母さんもお掃除済ませちゃうから。」私は、掃除機のプラグを差し込む。娘は、また自分の部屋へと上がって行った。
 女の子かぁ…。母親としては、娘の平穏無事な日々を願うばかりだが、自身がそうであったように、これからもいろいろなことが彼女の周りに起こるだろう。女の子って、大変!?で楽しいのかもしれない。

 翳すことなく夏空を仰ぎたる 

*出会えた季語* 夏空(季節・夏)
*Sweets Menu* Blueberry Soda (ブルーベリー・ソーダ)

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
母と娘の温かい優しい会話は、きっと大きくなってからも懐かしく思い出してくれることと思いますよ!
ブルーベリーソーダ美味しそう!
私のお気に入りのクランベリーソーダのようにジャムとソーダ水で出来るのかしら?
乙女座
2006/08/09 23:37
早速にコメント、嬉しい限りです。ブルーベリーソーダは、冷凍させたブルーベリーに(お好みの量)、ソーダ水を注ぐだけの簡単かつ、娘とそのお友だちに、人気のメニューです。フローズンヨーグルトを少し浮かべてあげると、子ども達はもっと、大喜び!大人向けには、ブルーベリーソーダを、キルシュ酒や、カシスのお酒などで割ってみるのも良いと思います。
Yumi
2006/08/09 23:48
いい年をして子供がいないので、娘さんの気持ちになって読ませていただき胸がキュンとしてしまいました。母と娘の夏休み、眩しくうらやましいです。
ブルーベリーソーダ今度試して見ます〈もちろん大人向けで♪)
いそひよどり
2006/08/22 17:30
いそひよどり様 はじめまして!コメントありがとうございます。娘の夏休みもあとわずかです。新学期がはじまり、それからが私の夏休みになりそうです。まさに、B面の夏休みなのかもしれません。
Yumi
2006/08/25 20:35
はじめまして。Yumiさんはとてもいいお母さんだと思います。沙奈ちゃんのお話をきちんと聞いてあげているし、考えさせるようにもしています。子育てをしていたころをなつかしく思いました。
トップの栗(?)のお菓子気になります。おいしそうですね。
卯月
2006/08/31 11:06

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